ミサトっ子草履は天然のイ草を使用しているので、エナメルや合皮の草履よりも丁寧かつこまめな手入れが重要です。手入れを怠ると草履が傷むペースは速くなり、あっという間に履けなくなってしまう事も。
せっかく買った草履が短期間で履けなくなってしまうなんて悲しいし、それ以上にもったいないですよね。
ミサトっ子草履の場合、適切な手入れ・管理方法を続けていれば、およそ1年履き続ける事が可能です。
今回は、草履を長持ちさせるための手入れのコツをご紹介します。
草履がすぐに傷んでしまって困っている人・草履を買ったばかりで手入れや保管の方法を知らない人・今後購入を考えている人は、参考にしてみてください。
草履についた汚れを落とす
草履を履いて外を歩いていると、どうしても土・ホコリ・汗・皮脂などの汚れがついてしまいます。
草履の汚れを放置すると傷んでしまうので、早いうちに落としましょう。可能な限り、帰宅した後すぐに手入れする事を心がけてください。
手入れといっても、特別な技術は必要ありません。靴用ブラシと乾いた布があれば、誰にでも簡単にできます。
ブラシで手入れする
最初に、草履全体についた土汚れ・ホコリを靴用ブラシ(なるべく毛が柔らかいもの)ではらい落とします。
先にブラシで手入れする事で、細かい土汚れ・ホコリがイ草や縫い目の隙間に入り込みにくくなります。布で拭くのは後にしましょう。
無理に高級品を使わなくても、一般的なショップで売っている安価なブラシで構いません。草履が傷つかないよう、優しくはらい落としてください。
草履のイ草の目に沿ってブラシをかける!
ポイントは、イ草の目に沿ってブラシをかける事。畳の掃除方法と同じですね。
逆に、目に逆らってブラシをかけてしまうとホコリが隙間に入り込みやすくなりますし、傷みの原因になるので要注意!
裏面は特に汚れがついているので、丁寧に取り除きましょう。
乾いた布で手入れする
次は、乾いた布(雑巾・タオルなど)で全体を拭きましょう。
表面のイ草部分は特に、傷まないよう優しく拭いてください。ブラシの時と同じように、イ草の目に沿うようにして拭くと傷みにくいですよ。
ミサトっ子草履は水気に弱いので、水洗いはもちろん濡れた布で拭くのもNGです。
エナメルなど一部の草履にはOKとされている靴用のクリーナーも、ミサトっ子草履には向かないので避けてください。
草履の乾燥・保管方法
ブラシと布で手入れした後は、風通しの良い場所で陰干ししましょう。
濡れていないように見えても、実際には足の裏から出た汗や皮脂が付いているので、乾かす必要があります。
表面(イ草部分)だけではなく、裏面(底)も十分に乾かせるよう、壁などに斜めに立てかけて干すのがベストです。
“陰干し=室内”というイメージも少なからずありますが、風通しが悪く湿気が篭りやすい場所での陰干しは逆効果になりかねません。屋外・屋内に関係なく、風通しが悪い場所は避けましょう。
草履は直射日光に弱い!風通しの良いところで保管
「乾きやすいから」といって直射日光に当て続けるのも、草履にとっては良くありません。
十分に乾いた事を確認したら、陰干しする時と同じように、風通しが良く湿度が低い場所で保管しておきましょう。多くの場合は玄関付近で良いのですが、玄関の風通しが悪いようなら他の場所で保管するのが無難です。
密閉されるタイプのシューズボックスでの保管は、風通しが非常に悪く湿気が篭りやすいので厳禁!密閉されないタイプのシューズボックスなら問題ありません。
草履に“水気”と“湿気”はNG!
これまで触れてきた通り、ミサトっ子草履は水と湿気がとても苦手です。十分に乾燥させていないとか、湿度の高い場所で放置していると、水気・湿気をどんどん含んでいき、シミ・カビ・ダニなどの原因になってしまいます。
気温や湿度が高い日が続く梅雨時は、特に保管状態に注意しましょう。
ミサトっ子に限らず、草履で雨の中を歩き回るのはご法度。水や湿気で傷みやすくなるのはもちろん、草履の底を固定している接着剤の効果が水によって損なわれ、はがれてしまう恐れがあります。
草履は雨で痛んでしまう!濡れた時はしっかりお手入れを
雨が降っている・降ってくる可能性がある日は、残念ですが草履での外出は避けてください。想定外の雨に降られてしまった場合、なるべく早く帰宅して泥などの汚れを落とし、十分に乾かすようにしてください。
草履専用のカバーを持ち歩いていると安心です。安いものだと1000円以下、ある程度質の良いものでも2000円以下で購入できます。折りたたんで持ち歩けるタイプもあるので、かさばらず便利です。
まとめ:“こまめな手入れ”と“水気・湿気を避ける”
ここまで草履を長持ちさせるための手入れのコツをご紹介いたしました。
今まで間違った手入れをしていたという人も、今後は適切な手入れを心がければ、劣化を遅らせる事ができるでしょう。そういう人々のお役に立てたなら幸いです。
“こまめな手入れ”と“水気・湿気を避ける”……この2点を押さえておけば、草履があっという間に傷んでしまうという事は避けられます。
正しい手入れをして、大切な草履を少しでも長く履いてあげてくださいね。