子どもが草履を履くことで得られる効果は広く知られるようになってきました。
土踏まずが未成形のままにならないようにするため、外反母趾を予防するため、血液の循環をよくするため、姿勢を良くするため……。
このような効果を期待して子どもに草履を履かせることは『ぞうり育』と呼ばれています。
ぞうり育はママさんが普段の生活に取り入れるだけでなく、幼稚園や保育園でも草履を履かせるところが増えてきています。
ぞうり育をする際に、「子どもにどんな草履を履かせたらいいのか?」と悩むママさんも多いようです。
普段は買い慣れないものを選ぶわけですから、どういうものを選んだらいいのかわからないのは当たり前です。
適当に買ってみて子どもが草履を嫌がったり痛がったりするのも嫌ですよね。下手をすれば逆に足の健康に良くない結果をもたらすことも考えられます。
子どもの健康に良い草履の選び方についてをこのページで紹介していきます。
子どもの草履は何歳から始める?
草履を買う前に、まずは「何歳から草履を履かせるか」を考えます。
草履を履いて歩くと足をたくさん使うので健康に良いと言われていますが、歩き始めた頃から履くのはあまりおすすめできません。
草履をはかせるのは3歳以降が良い
人間の土踏まずは生まれた時にはありません。赤ちゃんの足の裏は平らな状態ですね。
足の裏のアーチ、つまり土踏まずは6歳頃までに足をたくさん使うことで成形されていきます。
草履は足の指を使う履物なので、足の指が未発達な3歳未満ではベビーシューズのほうが良いでしょう。たくさん歩けるようになってから草履をはじめるのがおすすめです。
子どもの草履の選び方:サイズ編
健康に良いとされる草履も、適当なサイズのものを買っては意味がありません。健康効果が発揮されるどころか、足に負担をかける結果になってしまいます。
特に大きな草履はしっかり鼻緒を挟み込めず、鼻緒をつっかけて歩くだけになってしまいがち。力を入れにくくなってしまい、足の甲が痛くなることもあります。
サイズの合わない草履を履き続けると、歩きにくくて斜め歩きになってしまったり、摺り足の癖がついてしまったりしてしまいます。
この状態では草履の健康効果は見込めません。はやりのラバーサンダルと変わらなくなってしまいます。
健康のために草履を履かせるのであれば、サイズがぴったり合っている草履を選ぶようにしましょう。
子どもの草履の選び方:素材編
子どもが日常的に履ける草履はいろいろなものが売られています。
草履の形や見た目なども気になるところですが、まずは草履そのものの素材に気をつけましょう。
鼻緒の素材には気をつける
鼻緒の素材を考えずに買ってしまうと、鼻緒ずれを起こす可能性が高くなってしまいます。鼻緒は擦れて足が痛くなってしまうと、草履が嫌いになってしまいますね。
鼻緒の素材が皮や合皮のものは丈夫だけど鼻緒ずれの原因になりやすいです。走ったりしても指で掴みやすくやわらかい布素材が最適です。
い草などの自然素材が足に気持ちいい
長い時間草履を履いても気持ちいい素材のほうが履きやすいでしょう。
草履を履いていて汗ばんで蒸れて滑りやすくなってしまうような合皮のものや塗装がされているものよりも、天然素材が使われている草履の方が快適に過ごすことができます。
代表的なのはい草。畳と同じ素材、と言ったらわかりやすいでしょうか。通気性もよく、サラッとして足に気持ちが良い素材です。クッション性もあるので履きやすいです。
ポリプロピレンで作られた素材の草履もあります。ポリプロピレンの草履には水洗いできるというメリットがあります。
子どもがよく足を汚して帰ってくるという場合には、い草よりもポリプロピレンなどの水洗いできる素材の方が良いでしょう。
底面は厚さなどにも注目
子どもが外で長い時間履いて遊ぶ・歩くということを考えると、滑り止めがついていたり、底部分はゴム製になっていたりするほうが安全でしょう。
草履の厚さがかなり薄く、硬いものは素足で歩いている感覚になるので足の力を鍛えるにはいいかもしれません。
ただ、アスファルトなどの硬い地面を歩くと足に負担がかかり、疲れやすくもなります。
まずは室内で草履に慣れるところから始めるというのも1つの方法です。その場合は、コットン素材の優しい肌触りや布ぞうりを選ぶと良いでしょう。
どのようなシーンで履くかを考慮して選ぶことも重要でしょう。
まとめ:適正な草履を買って健康に
子どもの草履の選び方はおわかりいただけましたでしょうか。正しく草履を選んであげることで、子どもも草履が好きになるでしょう。
子どもの成長に良いから履いてもらいたくても、子どもがまず草履を好きになってくれなければ意味がありません。
気持ちよく履いて歩ける草履に出会うことこそが、健康に良い草履の一番大きな条件です。